手帳

美術、アフリカ、陶芸、評論、とか

「アフリカ現代美術、珍しいですね~」とか言ってる場合ではない(Power 100配信レポ記事がでました)

f:id:yuko0305a:20210401204750j:image

だとしたら何をいってる”場合”なのか。

 

その素材を総覧的にお伝えするような企画として、
2月27日に、タグチアートコレクション/アーツプラス現代芸術研究所主催で「"アートパワー100"にみるアフリカのプレゼンス」という無料オンライン配信を行いました。

このたびそのイベントレポを3記事に分けて公開しました。結構ちゃんと書いたからぜひみてください〜。

ArtReview Power 100にみるアフリカのプレゼンス

 

taguchiartcollection.jp

taguchiartcollection.jp

taguchiartcollection.jp

 

タグチアートコレクションの田口美和さん、日動コンテンポラリー、アートオフィスシオバラの塩原将志さんと3人で、ArtReview誌が毎年発表するアート界に影響ある人物100人のランキング、パワー100を通じて、世界のアートにおけるアフリカのプレゼンスについてお話ししました。

もはや「アフリカ現代美術珍しいですね」といってる場合ではない、とか、日本はアフリカと遠いから…とかいうけどここ2、30年でアジアでも現代アートの国際的な取り組みにはアフリカが欠かせなくなってますよ、とか、そういうことを書いています。

 

記事でも韓国のアートシーンのプレゼンスの高さとか、非西洋・環太平洋という連帯をリードする側面があるって書いたんですけど、特に、韓国の光州ビエンナーレは2008年にオクイ・エンヴェゾー(ナイジェリア人キュレーターで、黒人初のドクメンタキュレーターとして知られている)をディレクターに登用したり、本当にグローバルレベルの大きなビエンナーレになってます。

ashakan.com

3月には、コートジボワール発のASAKANという記事で光州ビエンナーレおよび韓国のアートシーンについての記事を寄稿しました。今年のキュレーターの方とかのこれまでの仕事に、自分の研究テーマと重なる部分もあって、「やっぱそうやんな!」と励まされるような気持ちにもなりました。

パワー100の記事では最後に、South Southというグローバル・サウスを結ぶギャラリー主導のプラットフォームに田口さんも参加されてることを紹介しました。アフリカと直接結びつくような非西洋の連帯ってもう始まってて、むしろそれを南アフリカやウガンダのギャラリーのオーナーが主導してて、っていう状況なんで、まあだから「アフリカとか珍しいですね〜!これから発展しそうですね〜?」的なテンションも現代アートに関してはちょっともう違うねんでということを議題を変え方法を変えお伝えしていきたいという感じです。South Southは本当に魅力的なプロジェクトです!

(研究テーマはもう一歩先のこと、具体的には、日本の当事者性を確かめて新しい「脱植民地」的言説を立ち上げることをやっている…つもりです。)

 

なんかね、まあ私のええ年して社会性のない風貌も悪いっちゃ悪いんでしょうけど、「アフリカの現代美術とかいうマイナーなことをやってる若い子のお話し聞いてあげますよ」みたいな人にたまに出くわす場合があるんですけどマジでそういう場合じゃないんで、頼むわ、と。
そして、現代美術もアフリカも専門性軽視に非常に遭いやすい領域らしく、そして最悪なことに、アフリカ研究者や学芸員というそれぞれのアカデミックで仕事してるはずの人が、えらく見当外れなことを「教えてくる」場面に非常によく出会うので、これは私のアウトリーチというか一般に発信することの軸となる問題意識の一つですね。


塩原さんや田口さんって新しい情報に対しても、あるいは私という人間に対しても、すごくフラットに接して、そして教えてくださるべきところや注意すべきところや間違っているところはその都度教えてくださるんですよ。お二人のお人柄はもちろん尊敬ですが、きっと国際的なマーケットって、そういうところなんだろうな…っていうのを感じたり。自分も年下の方と接することが増えてきまして、まあ実際に社会性のない人間ですが、研究に関しては、「教えてください」という姿勢を常に持ちながら、提供できる鋭い知見を持つかっこいい大人になりたいですね。

そんなこんなです。